消費増税対策で忘れていませんか? ― 2018年09月03日 19:09
2019年10月1日に予定されている消費税率の引き上げ。
今までと違って軽減税率というやっかいな仕組みがあるため、レジだとか会計関係はさまざまな対策が講じられている。しかし、忘れてやしませんか? 増税後の売上のことを! 放っておけば今までと同じパターン、増税前の駆け込み需要がわずかばかりあっても、増税後一気に売上ダウンすることは目に見えている。だとすれば今のうちから増税後の売上対策を立案して実行する必要がある。
基本となるセオリーは、売上増加率≒客数増加率+客単価増加率 。客数が対前年比3%アップして、客単価が対前年比2%アップすれば、売上は概ね対前年比5%アップするという公式だ。同様に、客単価が2%ダウン(増加率は-2%)しても客数が3%アップすれば、売上高は-2%+3%=1%アップすることができる。この式は経営のイロハと言ってもいいほど基本的なものだ。不況下でも大企業が増収を果たせるのは、このセオリーに忠実に従って客数を増やしているから。
消費税率が引き上がると、消費者の財布から出ていくおカネは増税分だけ増えてしまう。しかし財布に入ってくるおカネが増えるわけではないので、結果として少しずつ節約することになる。つまり客単価が低下するのだ。だから売上を維持しようと思うなら、それ以上に客数を増加させなければならない。
ここで言っている客数は「延べ客数」だから、客数増加のためにリピート率を上げるという作戦も考えられる。たとえば実際に100人のお客さまが10日に一度来店してくれるなら月間客数は300人になる。これを週に一度来店してくれれば400人に増加させることができるという考え方だ。しかし消費増税にあっては、リピート率の向上は考えにくい。なぜなら月間の出費が増えてしまうからだ。(競合店で消費する分を奪取するという考え方はある。)
もっとも短期間で実効性があるのは休眠顧客を活性化させることだ。休眠顧客とは、かつて来店したものの一定期間来店していない顧客をいう。来店しなくなった理由はさまざまだろうが、「もう二度と行くものか」という顧客は少ない。大部分は足が遠のいているだけである。この休眠顧客に自店のことを思い出させ(想起)来店してもらうことを活性化というのだ。一般的には、休眠顧客のみに大胆な特典を付与する作戦を取ることが多い。しかし課題もある。それは「いかにして休眠顧客にそれを知らせるか」だ。そのためには今から顧客情報を収集し始めなければならない。時間がかかるのだ。
もう一つは、優位性ある商品開発とプロモーションで新規顧客開拓を図ることだ。プロモーションだけではかなり弱い。プロモーションする内容は新商品の提案でなければ効果は出ない。今のうちから客数を増加させ、消費増税後に売上ダウンしたとしても、対前年同月比100%以上を目指す作戦だ。
いずれにしても消費増税までほぼ1年。今から増税後の売上について手を打たなければ、中小企業はいつまでたっても「波間に漂う木の葉」から脱却できまい。